哀れなるものたちのかわきよのネタバレレビュー・内容・結末

とてつもなく面白かった。面白くないとこが一つも無かった。

中盤の「私を海に閉じ込めるの」って言う台詞がとても印象的かつ、物語を表す言葉のように感じた。着実に思考と感情を手にしていってるはずのベラの未来が、どんどん狭まっていく様が本当にゆるやかで繊細で、世界を知っていく怖さを見せられた気がした。
知らない方が自由って、ほんと人生の皮肉で真理な気がする。

あと、男達がまさに哀れだった。心配の感情って、好きと勘違いしやすいんだよな。どんどん強くなっていくベラを突き放してしまうの、男してるなーって感じで良かった。

最終的には、戻って来て且つマッドドクターになってしまう末路。監督は未来を逆算する力が半端ないと思う。自由に生きていたはずのベラの道程が、見終わったあと、全てが必然に思える構成の美しさに惚れた。

エマストーンってこんなに凄い女優さんだったんだ。これは私生活で何かを犠牲にしないと辿り着けない域の演技だったと思う。

凄い。凄い。
作り込まれた世界観に感謝。映画だった。超楽しかった。