TANAKA

哀れなるものたちのTANAKAのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.0

エマストーンが大好きで、題材も面白そう。
物凄く楽しみにしていたし、要所要所笑っちゃう部分もあったけど多分、全然合わなかった。

軒並み評価が高くて少し今作を理解できないと言うのがはばかられているのか?そんなことまで思ってしまう。ヨルゴスランティモス監督はそんな万人受けする人じゃないはず笑

外見は大人でありながら、中身が赤子だから
他者と接するときには必ず変人と扱われる。
姿が大人だから。逆に大人になってはしてはいけない事、言ってはいけない(本当はそんな事ないことも多い)が増えてきてその壁を思うままに乗り越えるベラの痛快さと、彼女が旅を通して経験して自立していき自我を確立していくのも素晴らしいシーンがたくさんあるのは分かるけど、物凄く長く感じた。世界感と衣装の美しさがベッドシーンの美しくなさをあらわにしたような感じもした。
ただ、議論されすぎて少々疲れるが男性優位を皮肉るとかは置いておいて、ベラのフラットになんでも取り組む姿勢と当たり前だが、娼館で働くことも何も変わらず一般の労働というのはカッコよく思う。
そして無邪気且つ冷静に暴れるようなベラを演じるエマストーンの俳優としての体現がこの上なく輝いていた。そこだけは100点。

音楽の奇妙さと不穏さは良いアクセントで、
モノクロからカラーに変わる瞬間の鮮やかさも良かった。
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