「哀れなるものたち」
身体は20代女性、知能は幼児という主人公ベラを通して
女性の立場、経済的、精神的自立、人権、女性への偏見
男尊女卑、家父長制など多岐にわたるテーマが描かれ
ベラが無垢なまま知性を手に入れることで
それらの問題から解き放たれていく様は
カタルシスと爽快感を覚える
ラストシーンでの最後まで本を手放さない姿は
本=知性、知識欲を手放さないとも思えてくるし
優雅に乾杯する女性陣と
その女性たちに飼い慣らされているかのような
男性たちの従順な佇まい…
その対比の面白さとオソロシさ…!
いろいろと深掘りしたくなる映画です
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例えばフランシス・ベーコンやヒエロニムス・ボス、
ピーテル・ブルーゲルの「バベルの塔」の絵画がお好きな方や
写真で言えばティム・ウォーカーの世界観がお好きな方などは絶対ハマるはず
ヨルゴス・ランティモス作品は
広角や魚眼レンズを用いた独特の画角や
ダークでグロテスクな表現もありますが(R-18指定)
バジェットも豊富な今作は美術・衣装・ポスターなどのグラフィックも含め監督の世界観がある種
完成形と言えるほどに昇華されている
ストーリー・衣装・美術と個人的に見どころ満載で
まだまだ語り尽くせません🥲