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哀れなるものたちのwaoのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

面白かった!
EDの雰囲気が、OPにあった純白の刺繍の浮世離れした感じと異なって、無機質で物質的だけど郷愁を感じて良かった。
小物やセットは、劇中では綺麗に粗が目立たないように撮られてるようだったけど、このEDでは結構汚れてたり欠けてたりしてて、ベラの視点から見たリアルな世界なのかな?
造形、色彩ともに美しいセットを静止画として観ることができて幸せ。

認知が幼ければ幼いほど世界が曖昧になるの、少しわかる。
無知ゆえに物事の良い面のみしか捉えられないことは、私自身いまでも体験してる。
その曖昧な認知によって捉えられていた世界が、他者や外界との接触によりくっきりはっきりと輪郭を描いていき、清濁併呑していると気付いていく過程が映像として出ているようでとても良かった。

清濁に対して、楽観・悲観に振り切れることなく、自分がより良いと思える世界を目指すこと、とても大事。

観客は彼女の成長をピンホールで見(観察?)ていて、この作品に触れることで、ベラと同じように、新たな世界観を獲得することができるのかな。分かんないけど楽しい作品!
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