ユースケ

ボーン・スプレマシーのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ヒロインの死によって幕が上がる衝撃の展開。物語は逃亡から追跡へ、そして、復讐から贖罪へ。失われた記憶を追うジェイソン・ボーンの孤独な戦いが再び始まる。

監督がドキュメンタリーを得意とするポール・グリーングラスに代わり、手持ちカメラの多用と細かなカット割りによってアクションはよりリアルによりスピーディにグレードアップ。

とにかく、武術指導のジェフ・イマダが本格的に参戦した格闘シーンは必見。
刃物を持った暗殺者を相手に丸めた雑誌で立ち向かうジェイソン・ボーンの姿は、【エイリアン】で丸めたエロ本(平凡パンチ)でリプリーを殺そうとした牛乳アンドロイドのアッシュ以来の衝撃。雑誌を突っ込んだトースターを起爆装置にしたガス爆発もたまりません。

更に、障害物をすり抜けるのではなく、障害物を弾き飛ばす事によって活路を見出す映画史上に残る壮絶なカーチェイスもお見事。鬼気迫る表情と衝突の衝撃で車内にいるような緊張感と臨場感を観客に味あわせる演出は秀逸。それにしてもロシアのタクシーは頑丈だ。

超絶美少女のオクサナ・アキンシナへの告白で贖罪の旅を締めくくり、「少し休んだ方がいい、疲れた顔をしている」と監視するCIAを逆に監視する監視返しからのMobyの【Extreme Ways】の流れはズルい。

ちなみに、ジェイソン・ボーンの恋人を射殺した殺し屋は【デモンズ2001】のカール・アーバンです。