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ボーン・スプレマシーのyksijokiのレビュー・感想・評価

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
3.8
戦闘シーンはカメラが揺れ~る揺れ~る。
カーチェイスのカット割はカチャカチャで視点切り替わりまくり。

臨場感、ハラハラ感が伝わってくるから良さなのかもしれない。でもあんまり得意じゃないなー。特にベルリンの工作員の家でのシーンは揺れすぎて何が行われているのか状況を把握できなかったぐらい。そこが馴染めないこと以外はすげー面白かった。

復讐と冤罪、そして前作で明らかにされなかったトレッドストーン作戦の謎の部分、黒幕の存在などこれでもかってぐらいに見所があるのを二時間ちょっとの上映時間で無駄なく凝縮して見せてきたのには驚きと尊敬の念しかない。 

舞台もローマ、ベルリン、モスクワと世界を転々と駆け巡るのがスパイ映画、CIAものならでは。それぞれの土地柄もうまく出ていたし、時間軸や登場人物の歪みもなくて凄く楽しめた。

最後マリーを殺した相手が柱にぶつかり、そいつの血まみれの顔に銃を向けるボーンの表情。。復讐は何も生まない、マリーはこれを望んでいない、それを悟っているような表情をしていて胸が苦しくなった。

ラストにでてくるネスキーの娘さんが圧倒的に可愛かった。そこだけで☆☆☆。
音楽なしのアクションシーンも多くあって、全体としてすごく静かな映画だった。ボーンも冷静かつクールなのに表情はすごく憔悴していてそこも裏に抱えている過去や真実を投影していて好感を持てた。
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