映画観るマシーン

憧れを超えた侍たち 世界一への記録の映画観るマシーンのレビュー・感想・評価

4.1
プロ野球オタクとして、メジャーリーグ好きとして、そして何よりWBCで夢と勇気と感動を貰った者としてこのドキュメンタリーを映画館で観ないわけにはいかなかった⚾️
そしてやっぱり感動。この世界に野球が、baseballがあって本当に良かった。野球は本当に素晴らしいスポーツだなって改めて感じました。
そもそもの代表選手選考にあたって首脳陣の中でどのようなやり取りがあったのか、選手たちを代表選抜する過程でどのようにアプローチしていたのか等、このドキュメンタリーを観ないと分からない裏事情が盛り沢山。
普段のペナントレースでは贔屓チームに立ちはだかる憎き仇敵の選手に対しても、日の丸を背負って覚悟を持って闘う背中を見ていたら自然と涙が…😭

個人的にはアメリカ戦よりも準決勝メキシコ戦がとても印象に残ってたんだけど、このドキュメンタリーでもメキシコ戦にしっかりウェイト割いてて良かった。佐々木朗希がウリアスからまさかのスリーラン被弾、彼が裏で号泣してたって話あったけどグラブ叩きつけて泣き崩れてる姿が映ってました。そんな重い地獄みたいな空気を消し飛ばす我らがスーパーマッチョメン正尚の神の同点スリーラン!あれは本当に脚震えましたね。ここしかないって場面で如何なるときも満点回答をしてきた男、やっぱり正尚ですよ💪
メジャー移籍1年目の準備を捨てて大会に乗り込んだ我らが正尚にももうちょいスポットライト当ててやってもいいんじゃないのかい!?笑
大会新記録の打点王にも関わらず一試合もお立ち台に呼ばれなかった正尚、この映画でも村上の前座扱いなのかよってそこだけモヤっとしてまった。
それは置いといて我らが由伸もまさかの失点で追い付いたと思ったら引き離されてぬるま湯の第1次ラウンドからマイアミに来て世界の壁を突き付けられてるのかって目の前が真っ暗になって。でも文句言っといてアレですけど村上よく決めたよほんまに。

決勝アメリカ戦は映画のようだった。村上の一発も岡本の一発も大会本塁打王のターナーのも、ダルから打った昨季NL本塁打王シュワーバーの一発も。
ヒリつく最終回1点差で世界最高峰の野球選手大谷翔平がマウンドへ。昨季NL首位打者のマクニールが先頭四球で出塁、あわわと焦ると同時に「これでラストバッターがトラウトは無くなったかな」と冷静に考えてたらムーキー・ベッツが併殺打でまさかの盟友トラウトがラスボスっていう。野球の神様が用意したとしか思えないですよね。映画より映画でした。
ちょうどベッツとトラウトが数日前に2人でこのシーンを振り返ってたけど、それによるとトラウトはもう一発で試合を振り出しに戻す同点ホームランを打つことしか考えてなかったらしい。エンゼルスでは悲しきホームランマシーンなんて揶揄されるトラウトが心底楽しそうにWBCを闘ってる姿が見られて、そういう面でも最高の大会だったと思います。
そしてやっぱり大谷は神だった。

映画観てるうちにWBCの情熱が再燃してベラベラ映画に関係無いことまで止まらなくなってしまった。レビューというかもう胸に去来する情熱を吐き出してるだけみたいな。

最後に、その熱をあの熱さを思い出させてくれた、改めて胸に刻ませてくれたこのドキュメンタリーの完成度に今一度大きな拍手👏👏

素晴らしいドキュメンタリー映画でした。
ありがとう侍ジャパン。