ぶーさん

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のぶーさんのレビュー・感想・評価

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クリスティの「ハロウィーンパーティー」が原作とのことだったけど、見てみるとあまりにも自分の記憶と違いすぎてて原作を読み直した。
全然違うというか…登場人物の名前がちょっと被ってる、ハロウィンパーティーがあるってくらいしか同じところがなくて
ポワロの名前を使ったオリジナル作品のようだった。
話の雰囲気はミス・マープルの「復讐の女神」が近い
いろいろ継ぎ接ぎして作った感じ

オカルトとミステリーはちょっと相性が悪い…気がするな
ミステリーとしてポワロが謎を解く時オカルトという超自然現象は邪魔じゃないかな
ポワロの論理性が崩されてしまう
どっちつかずの印象になってしまった
ヴェネチアの古い屋敷の雰囲気を怪しげに映す映像美は良い感じで嫌いじゃなかった
短めの話も良い
前作のナイル殺人事件もオリジナル要素を付け加えていたけど、だんだんオリジナル感が強くなってきて、個人的にはなんだかなあという感じがする
シリーズが続けばもちろん見るんだけどさ

アリアドニ・オリヴァ女史は論理的で神経質なポワロと正反対で、カンと勢いで事件もポワロも翻弄して、それでいてポワロに天啓をあたえる面白キャラなのに
自分の名声のためにポワロを利用する女性になってた
この作品のアリアドニ・オリヴァはキャラとしても凡庸
この改変だけは許し難い
ぶーさん

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