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戦場のアリアのmhのレビュー・感想・評価

戦場のアリア(2005年製作の映画)
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WW1が開戦した1914年、西部戦線で起きたクリスマス休戦が題材。
実話をもとにしつつも創作エピソードを重ねてる。
司祭の息子たちの話、オペラ歌手のカップルの話、実家が近所だという床屋の話などなど、エピソードはそれぞれ渋くていい感じだが、なんといっても歌には適わない。
歌んとこだけは問答無用で感動できる。
みなさんの感想見てるとヒロインの歌声が良かったというものが多いみたいだけど、個人的にはそっちはあんまりで、男のそれのほうに落涙した。
「素晴らしき戦争」ではクリスマスソング歌合戦という形でアレンジされてた。この映画にももっとツイストの効いたプロットがあっても良かったと思ったが、まあ、そのあたりはごく個人的な感想。
ドイツ帝国軍もフランス軍もイギリス軍も同じ宗教というのがこの映画のテーマを端的に表している。(将校ひとり、ユダヤ教だった)
検閲で手紙が開けられてクリスマス休戦が発覚。楽しかった夢が覚め、クリスマス休戦に参加した兵士たちは転戦することになる。
Wikipediaによれば、「当時上等兵として従軍していたアドルフ・ヒトラーは、クリスマスを祝おうとする仲間たちを叱りつけたという」とのこと。このくだりを入れちゃわないあたりが賢い。
WW1は1918年まで続くけど、クリスマス休戦は最初の年だけでその後にはなかったとのこと。1916年には毒ガス戦がはじまるので、なんかもうクリスマスとかそういう感じではなくなってたんだと思う。
フランス語がメインでドイツ語、英語が入り交じる構成も売りなはずなんだけど、日本語訳は見た目すべて同じ字幕だった。
二カ国語なら斜体使ったり括弧でくくるなり出来たけど、三カ国語を表すのは無理かみたいなこと考えながら見た。
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