アァーーーーーー

原子怪獣現わるのアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

原子怪獣現わる(1953年製作の映画)
4.2
教授が深海で巨大シャークと巨大タコの戦いを見て感銘を受けているのを静観している私としては「確かにそう見えなくも無い水槽の中のタコとサメの戦い」に芸術性すら感じていた突如に差し込まれる恐竜の頭に違和感しか感じず、そのまま教授が死亡する重要な流れで「そこは緻密さにこだわらないんかい!」と思わずツッコミを入れてしまったが、まあ1953年の映画なのでヨシとしましょう。

ゴジラがこの映画を丸々パクったという話もありますが、ニューヨークに降り立った巨大合成となるとゴーストバスターズが下地にしたのは明らかで、人々が逃げ惑う様にも影響が見受けられます。

映画序盤の舞台が北極という設定におけるスクリーンとセットの合成の妙に見入ってしまい、それが場面を変えて映画最後まで続くので飽きずに見れつつ、ラストの遊園地からオチまでのスリリングさも素晴らしく、今思えば印象的な場面が多く残っていて、それだけでも大分価値の高い映画かと。
あと謎だったのが、映画のメッセージ的にあれだけ「迫害」を強調していながら、あれだけ頑なだった教授がどの部分をもって信じたのかが謎。

なんつーか、最近の映画にありがちなCGの技術力向上における現実と虚構の境界線がなくなってしまった事へのつまらなさが、予算との兼ね合い込みでアイデアを駆使した古い映画を観た時に余計にしみてくるようになってきた。
アァーーーーーー

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