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『幻想の中の君』に投稿された感想・評価

3.8
BSスターチャンネル
【GWスペシャル!【STAR2】5大企画一挙放送 マストで観るべき本邦初公開韓国映画2 】
ってことで放送された5作品のうちの一本です。

女性監督カン・ジナさんが脚本・監督を担当した作品。
さらにカン・ジナさんが代表を務めるクラーケンが製作。
共同脚本のチェ・ヨンリム女史は編集の一員。
・・このお二人の女性目線での物語と認識。

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ヒョックン(イ・ヒジュン)【劇中字幕ではヒョクグンとありますが、たぶんヒョックン】は彼女チャギョン(ハン・イェリ)と交際中。・・もうひとりチャギョンの親友でキオク(イ・ヨンジン)の3人は仲良しなわけです。
ある夜、キオクに届け物をしたチャギョンは「ヒョックンが帰ってこいって言うから」とキオクの自転車を借りて帰路につきます。その自転車は故障していてブレーキが効かずに交通事故に遭い還らぬ人となってしまいます。
そもそもヒョックンに思いを寄せていたキオクと、死んだことを認められないヒョックンは心に傷を抱えたまま一年の時を過ごします。そして未練からか・・成仏できないチャギョンが二人の前に姿を現し・・・
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大切な人を亡くしてしまうと、それまでの心のバランスはもはや取れなくなり、思いが強いほどに壊れ、さらに周囲を傷つけてしまうこともあるわけで。
ヒョックンの「無理とはわかっていてもでも・・」という気持ちは痛いほどにわかるし、キオクはまた親友チャギョンの死と、その姉の干渉と、好きなヒョックンに手が届くのに彼は引きずっているからアイデンティティは居場所を失う。チャギョンは「なんで自分だけが・・」と思うのは当然で、皆がどうすることも出来ぬままに時間は過ぎ・・。

このね、男のわしにとっては「ちょっと長いんじゃないか・・?」と感じるくらいの心の揺れがジワ―――っとずーーーっと描かれるわけです。やっぱりね、キオクがね、男が描くとこうはならないと思うわけです。男って女性には理想を求めるというかこうあって欲しい思いを押し付ける。その点今作のキオクという女性はリアルな女性なんでしょうね。言葉で綴るのは難しいんですが、カン・ジナ監督とチェ・ヨンリムさんが作ったこの女性が生々しい。何て言うかなあ・・好きな気持ちが爆発したり、だから嫉妬するし、理解して「わたしはチャギョンの代わりでもいい」とか、でも女として怒るとか、もう我慢できなくて逃げようとするけど、でも好き!ってなったり・・・・・いやあこれって、こんな人知ってる。😅


<655>
歌の世界観からインスピレーションを得てその歌の世界を映画化するっていういのは日本でも大手の映画会社がひんぱんにやってますよね。けっこうお金かけていわゆる旬の俳優やスターを使ってヒット作もいっぱいあると思います。今作は90年代のKポップを元に発想してその世界観を映画化したそうですけど地味なインディーズ作品です。「ミナリ」に出てるハン・イェリが出てますけど後は見たことない俳優ばかりでした。

普遍的な喪失と、いかにしてそれを乗り越えるかということをやってますが、タイトル通り幻想というか妄想のように亡くなった人がまだ存在しているかのように振る舞ったり会話したりというアプローチです。実は昨日「手紙と線路と小さな奇跡」という韓国映画を見たんですけど、それにも亡くなった人が妄想のように登場してました。そういうアプローチの韓国ドラマも見たことあります。日本でもなんかあったような気がします。それはきっと多くの人たちにとっての願望なのかもしれませんね。親しい人を亡くした場合、もうちょっとその人と会っていたい。なんでもいいから言葉を交わしたい。映画ではそんな願望を実現して、映画を作る人も観る人も喪失を乗り越えるために幻想にすがりつきたい。そんな思いが余すことなく込められてるのかなあって思いました。

これを観る限り、なかなかの有望な監督さんだとは思うけど、10年前の今作を作ったきり新作が出せてないみたい。なかなか厳しいもんですね。感覚が日本映画っぽいところもありましたね。何かしら影響受けてると思います。しかし、韓国映画はなんといっても、メジャーもインディーズも俳優の演技によって、または感覚によって大きな違いを生み出すことができるということができるんじゃないでしょうか。感情表現が強いですよね。おとなり同士のアジア人で見た目も似てるのにこうも違うのかと思わされることが多々あります。

今作では最初に亡くなる女性の親友と元彼、それから姉が登場して親愛なる今は亡き人に対する思いが錯綜し、感情が複雑に揺れ動く様を俳優たちが全身で演じているのが印象に残りました。地味ながら、なかなかの佳作だったと思います。