瀬口航平

ダンサー イン Parisの瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

めっちゃ良い映画!!めっちゃ良い映画!!!

おれはダンスしないからわかんないけども、こんなにも真逆の印象を与えるダンスがここまでのクオリティーでこなせるのすごい。。根本的には同じなのかもだけど。

最初と最後のエレーズの表情が印象的。辛そうに踊るクラシックバレエ(そういう役)、歓喜の表情で踊るコンテンポラリー。コンテンポラリーのほうはまじでかっこよすぎた。すげえ。最高大好き。

かわいらしくて繊細な美しさで魅せるバレエと、獰猛で動物的な美しさで魅せるコンテンポラリー。(正確にはコンテンポラリーにもいろいろだけど今回のはこんな感じ)
地面から離れようとするのがバレエで、地面を活かすのがコンテンポラリーってのが面白かった。夢のようなのがバレエで、リアルなのがコンテンポラリーとかも。 
あと個人的にフランス人のコミュニケーションの取り方とか恋愛含めた人間関係の構築の仕方が面白かった。わたしはこう思うという主張を当たり前のように遠慮なく言ってる。それがはっきりと示されてるとこもあれば、かなりさりげなく表現されてるとこもある。あえてさり気なくしたのではなくて、本当に普通の日常会話がこんな感じなんだな、と思った。周りの人がみんなコンテンポラリーすげえ!!ってなってるのに一人だけ、いや、わたしは面白くなかった、とか普通に言ってて、なんかすごいよかった。日本だとこういうコミュニケーションしづらい感あるんだけどみんなどうなんだろ。別にあえて言わなくていいことではあるけど、言ってもなんの影響もないとこがすごく良い。

ヤンがめっちゃ面白かった、笑った笑
そしてすごく良い人だ笑

人生の中のかなり大きな挫折のはずだし、嫉妬とか捻くれた態度とか暗い感情もかなりあったと思うんだけど、それでも物語全体が暗くならず明るい感じがするのは、それらを乗り越えるぐらいのユーモアと、主人公を取り巻く人物の前向きさと、踊ることに対する計り知れない喜びが描かれてるからだろう。

観てくれたお父さんとの会話だけ聞きたかったかも。
瀬口航平

瀬口航平