アラン

ポエトリー アグネスの詩 4K レストアのアランのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ミジャは古いアパートで生活保護を受け、ヘルパーの仕事もしながら娘から預かった中学生の孫息子の面倒を見ている66歳の女性。

ある日、町内の文化院で「詩」の講座を受講したことで詩の世界に没頭していくミジャだったが、アルツハイマーを発症した事を医者に宣告される。

ちょうどその頃、孫息子が同級生の女子中学生を数か月間にわたり輪姦し続け、その子が自殺したことを知る。
関係者たちは事件を公にすることを嫌い、被害者の母親に示談金を支払って、ことを収めようとするのだが…。

おっとりしていて真面目で少し他人とはズレていて、美しいものが大好きなミジャ。
一方で面倒なことや汚れた言動が大嫌い。
後半の息をのむ展開は、計画されていた事なのか、行き当たりばったりの行動なのかはちょっとよく分からないけど、いざとゆう時には肝っ玉も座っている。

ここには自分勝手な人ばかりが登場する。
息子を置き去りにしっぱなしのミジャの娘。
性加害者の孫息子は平然と食事をしテレビを見ている。
お金で解決しようとする同級生の親たちや学校側。
ミジャはその全員に制裁を加えたように思った。
いや、思い詰めた末の結果だったのかな。

観終わってからずーっとモヤモヤが止まらないのは何故だ。
結末がハッキリと描かれていなかったせいか、周りが絶賛するほどには自分には響かなかったせいか。

イ・チャンドン監督の作品は『オアシス』『シークレット・サンシャイン』『バーニング』しか知らない。
思えばどの作品もあまり記憶がない。
やはり自分には合わなかったのか。
またはいつもの記憶喪失か。
あの有名な『ペパーミント・キャンディ』はまだなのでそのうち観てみよう。
アラン

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