このレビューはネタバレを含みます
抜群の雰囲気と緊張感。
ここ最近の、比較的新しめなホラー作品で事前情報なしに鑑賞して掘り出し物感あったのが『バーバリアン』や『スマイル』だけど、それに並ぶくらいの良さあった。
(『トークトゥーミー』等はある程度鑑賞前に期待があった作品)
題材が題材だけに排泄や手術など生々しく不快な描写の割合がかなり高く鑑賞に結構体力持ってかれるｗ
BGMがやはり良い仕事してる。こんくらい不気味で良いんだよな。ピッタリハマってる。
フォーカスアウトも多用してる辺り、情報を絞ってくれてるのでストーリー追いに無駄な体力を使わなくて済むのもありがたい。
役者さんの演技も皆良かったですね。ローズ役の人が凄い。術後目覚めた後の掠れ声とかリアルだった。
私が一番推したいポイントは、この題材でゾンビ物ではないという点。
死者を蘇らせるとなると真っ先に浮かぶのがやはりゾンビだと思うんだけど、この作品のソレは違う。
心臓もちゃんと動いていて動物的な反射反応もあるんだけど生前とはまるで別人のようになってしまっている。記憶喪失、ロボトミー辺りがシックリくる感じかな。生まれたばかり感もある。
この辺の切り口が新しくてなるほどな～と新鮮な気持ちで観れたのも大きかった。この先どうなるんだろうと、先が読めなくて終始ドキドキでしたね。
あとはやはりラストっすね。『え？コレで終わり！？』と一瞬呆気なく思ったあとにすぐｿﾞﾜっときた。
今後も娘が死ぬたびにこの二人は誰かを犠牲にして蘇生を繰り返すんだろうと。
この繰り返されるだろう蘇生術が、あのラストだといつまで続くか分からない、不気味な笑顔も相まって終わりがない恐ろしさを感じてナイスだと思った。上手いっすね～。
スパっと〆て余韻持たせる作品すき
ちなみにペットの豚の存在でずっと『勘のいいガキは嫌いだよ』を予想してしまってた。
笑顔になったら『大丈夫？』と言われるシーンお気に入り。
