ツクヨミ

悪魔の追跡 4Kデジタル・リマスター版のツクヨミのレビュー・感想・評価

3.7
まさに"デスプルーフ"の元ネタなアメリカンニューシネマスラッシャー。
予告編にていかにも"デスプルーフ"な感じがビンビンだった本作を見に行ってみた。
まずオープニング、謎なビジュアルと不穏な音楽がやけに不安を煽る仕様、後で調べたら"続猿の惑星"の音楽を担当した人だったみたいでやけに納得した。
まあ本作は田舎バカンスにやってきた二組の夫婦がやばいカルト集団に襲われるといういかにもB級スラッシャー映画になっている。楽しいバカンスから謎の殺人儀式を目撃→目撃がバレて追われる勢いがまた凄まじく恐ろしい、そしてなんだかんだで逃げるんだが異様な空気感と全て奴らの手が回っているというぶっ飛び田舎理不尽不穏が怖い怖い。
だがノーマルパートや襲撃されるシークエンスのやけにゆるい仕様がちょっと笑えるし、いやそうはならんやろな展開を音楽とカメラワークで何とか怖くなるよう撮ってる努力が垣間見えるのがまた良い、そういえばこのゆるい日常と激しいB級スラッシャーのバランスこそタランティーノの"デスプルーフ"が真似してそうなんだよなとやっぱりニコニコになってしまう。
そしてなんといってもラスト付近の怒涛のデスレースがマジで手に汗握る、時代感からCG無しのやべーカースタントの連続と怒涛の大事故の応酬。息つく暇もないくらいのリアルなアクションの果てのアメリカンニューシネマなテイストまでしっかりグラインドハウスな仕様に大満足できた。いやーこういうのでいいんだよな素晴らしいB級スラッシャー。
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