ツクヨミ

マリア 怒りの娘のツクヨミのレビュー・感想・評価

マリア 怒りの娘(2022年製作の映画)
1.9
いわゆる少女版喪失と回復ものというよりかは暗闇の中に活路を見出す自活性。
予告編などから辛そうな少女映画な雰囲気を感じて見に行ってみた。
まず本作はニカラグアを舞台にした少女映画で、オープニングのゴミで溢れかえった海岸ビジュアルに圧倒される。まだまだ発展途上なアフリカのゴミ山で生きる少女というプロットからして秀逸ではあった。
まあ前半はそんな過酷な環境で暮らす母と二人暮らしな少女の生活を見ていく、廃品を売って金に変えようにもなかなか難しくなんとか食べ物を入手するため奔走する親子の筈なんだがわりとゆったりと佇むシークエンスが多かったりするのが意外。
だがそんな過酷でもゆったりライフにも亀裂が、母親が遠方に金稼ぎにいくために少女は知り合いの廃品回収業者に預けられることに。でもそんな環境でも彼女は怒りを肝に母と再会する日を夢見て生きるという映像がジャックドワイヨン"ポネット"みたいだった。
ラストの自活の極みな母捜索シークエンスとかは意外と良かったりはするんだが、いかんせん妄想で締めてしまう見せ方がなんか煮え切らないというか。いろいろと語りたいことは良いと思うんだが手法があんま好きじゃない作品だったかなぁ。
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