後から振り返れば、色々と選択肢があったような気がすることも、当時には「それしかない」と思うことがある。それは当時の無知や盲目さなのかもしれないが、どちらかといえば、当時の私にしか見えない、他の選択肢を阻む壁や障害が確かにそこにあったのだと思う。
だから、市子に関しても、他にやりようがあったんじゃないか、と思うけれど、同時にそれしかなかったんだろうな、とも思う。それ以外の選択肢を一緒に考えよう、と言いたいけれど、それはこちらの一方的な提案であってはならない。じっと待つしかないけれど、果たして助けを求めてくれるのかも、わからない。
希望を持って生き続けてきたこと自体が本当に凄いと思う、よく頑張った。