【名作を観ようシリーズNo.128】
”ファーゴ〟”ノーカントリー〟のジョエル・コーエン監督作品。
ソフト所有で再鑑賞。
アイルランド系ギャングとイタリア系ギャングの抗争を舞台に描く、”男の美学〟。
ハードボイルドでありながら詩的、そしてスタイリッシュな映像美。
男の世界なのに、男臭さを感じさせない優雅な空気感。
”ゴッドファーザー〟”グッドフェローズ〟”スカーフェイス〟といったギャング映画の名作たちとはまたひと味違う、コーエン兄弟の洗練された美しい世界観がここにはある。
主人公トムにガブリエル・バーン。一見ギャング役に似合わない温厚で知的な雰囲気の彼だからこそ、他のギャング映画とは違うテイストに。
ボス・レオ役の名優アルバート・フィニーの存在感が作品を芳醇なものにしている。
今やハリウッド最高の演技派女優であり、ジョエル・コーエンの奥さんでもあるフランシス・マクドーナンド。
ちょい役だけど、若き彼女の姿に笑みが溢れる。
こんなマクドーナンドは…(笑)
無口で孤高の男・トム。
ボスであるレオへの想い。
男なら彼の生き様に惹かれてしまう…
観終わってからじわじわと胸に沁み込んでくる、そんな作品です。