このレビューはネタバレを含みます
こんなにタイトルが効いてくる映画体験ってなかなか経験になかったかも。
上映中もずっとタイトルが離れずで、そんな中ふと気がついたのは、自分がいかに普段無意識に明確な答えや善悪の白黒を求めて映画を見ているのかということ。
分かりやすい二項対立の物語に見えて、その実は線引きのできない曖昧さというものをひたすら実直に描いた作品のように感じられた。
途中までミスリードしていて、”どんな人だって一つの側面からだけでは計り知れない、だからこそいくら浅はかに見えようが、まずは分かろうとする姿勢こそが大事なのだ…”的な感じで終わるのかと思いきや(らしくないなと思いつつ)あのラスト。
ショッキングだったゆえに善とは、悪とは、ずっとぼんやり考え続けてしまって… 術中にハマっているのかな。そんなところも含めて、間違いなく面白い映画でした。
あとうどん食べたくなる。