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DOGMAN ドッグマンのbopapaのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.1
2024年16本目(劇場4本目)

ある日警察に捕らわれた女装の男が語る自身の半生…って予告のあらすじから想像するより遥かに重くて痛い展開。救いは画面のあちこちに犬が出まくってくれる事くらいであとはひたすらに小さなトゲをチクチクと刺してくるような痛みの連続。


じゃあ痛くて観てられんのか?って言われるとそんな事は無くて、救いとまでいかなくても本人の生きる力の支えになる出来事が少しずつ重なって、それが結果として「ドッグマン」と呼ばれる彼を形成する根っこになっていく。


人を構成するのは兎にも角にもその人生で味わった幸せや経験した苦しさや耐え難い悲しみや思い出すとニヤニヤしちゃう楽しさなんかが幾層にも重なったミルフィーユみたいなもんで、イチゴ味のミルフィーユは簡単にチョコ味には変わらない。性格ってそうやって形成されていくんだろうなぁと再認識。

終盤の決戦は犬達の活躍もありグロいけど微笑ましくも観てられるし、何より主人公は実は良い人だったんですよぉみたいな単純なお話になってないのも好み。個人的には劇場で観て良かったなと思える作品でした。
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