烏丸メヰ

キラー・ナマケモノの烏丸メヰのレビュー・感想・評価

キラー・ナマケモノ(2023年製作の映画)
2.4
女子大生エミリーは、しっかり者のマディソン、おおらかな柔術使いゼニーら親友に恵まれながらも、もっと華やかで特別なポジションに憧れていた。
寮の会長選挙の人気取りの為、怪しいエキゾチックアニマル業者の元から可愛いナマケモノを手に入れ、一躍バズり女王になるのだが……。

“屠殺場(スローターハウス)”をモジった原題からしてそれなりのスプラッタを期待していたが、キル数は多いもののまろやかなスラッシャーコメディ。
野生動物密猟や消費、バズ目的の虚栄心や一軍女同士の派閥争い等様々な所をチクリとついて来るが、個性的な女の子達のドタバタパニックとナマケモノの可愛らしさを笑って楽しめるライトなザ・B級スラッシャー。

私は兼ねてから『レクイエム・フォー・ドリーム』を中三の保健体育で鑑賞必修でいいだろ!と思って発言してきてるが、現代の若者には『デスNS』と並んで『キラー・ナマケモノ』を道徳の時間に見せてもいいのでは(笑)


“ナマケモノならでは”とか“ナマケモノじゃなきゃこれは出来ないな!”なシーンは少ない為「ナマケモノをモチーフにした意味」みたいな持ち味はほぼ無いのでアニマルパニックとしては弱いが、
「キラー・ナマケモノ?ナマケモノなんて走れば余裕で逃げられるんじゃないの?違う?」
という意外性により掻き立てられる興味が既にアイデア賞。

悪く言えば“ネタ出オチ”的だが、ナマケモノが出て殺す!という突拍子もないヘンテコ感と、可愛いナマケモノにナマケモノ離れした諸々をやらせるメチャクチャさは◎(笑)。
烏丸メヰ

烏丸メヰ