痛烈な芸術作品に対する批判が気持ち良く、巻き込まれ型ともいえるストーリー展開や、サミュエル、ユマの演技で楽しめる作品。
結局アートも「需要と供給」が根底にあり、芸術作品の意味するところよりも大切ってのは、かなり痛烈な皮肉だが、個人的には真実にかなり近いと思える。
まぁ、壁にバナナ打ち付けて9億6千万円なわけで、そんなもんでしょ。笑
ストーリー展開も気持ちよく、落としどころのパワーは足りない気はするが、スカッとできる終わり方。
そして、今作初共演の母娘、ユマと女性芸術家グレースを演じたマヤ・ホークも見所。
今作では意外な出演者も多く、嫌味なギャラリーの女性はリアリティー番組のスターで映画初出演だそうだ。それにWWEレスラーのリヴ・モーガンも出ている。
素人臭さが気にならなかったのは監督の演出の上手さか。
日本では未公開のようだが、レベルの高いクライム・コメディで楽しめる作品。
余談。
このような芸術作品をおちょくった作品を見るといつも思い出してしまうのが、大友の漫画「気分はもう戦争」の名台詞。
「芸術なんてものは、箱に入れてリボンをかけなきゃただのゴミだ!」
言い得て妙だな・・・・笑