52ヘルツのクジラたちのSiroyagiのネタバレレビュー・内容・結末

52Hzの聞こえない声が、この世界にあることを教えてくれた。
たくさんの人が、泣いているのに、僕たちには、聞こえない。
アンさんの声は、きなこには届かない。
僕たちの異なるものへの憎悪が、彼を自死へ追いやる。
そのトリガーはきなこ。
きなこもいとしも、52Hzのクジラではないんじゃないかな。社会制度の欠陥。
性的マイノリティだけでなくても、言葉をだせない沢山の多様な人がいる。
52Hzのクジラを、私たちは許さない。
52Hzのクジラが、悲しむのは、多様性を憎悪する、私たちのせいだ。
今も暗い海の中で、アンさんは、一人で歌っている。
この世界には、一人で泣いている沢山の人がいるだろう。