ジャックシューチャー

アイアンクローのジャックシューチャーのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.4
フォン・エリック一家の悲劇はかなり有名な話らしい。自分は特に何の予備知識もなくどうやら実話ものらしい程度の認識にて鑑賞。

勝手に「葛城事件」みたいな家族という地獄!的なものを想像していたんだけどちょっと違った。なんていうか、とにかく運が悪すぎるだろこの家族。こんなに悲劇が重なりながらも割と平然としてる父親の気が知れなかった。呪われた一家とは確かに、と納得せざる得ない程の連続悲劇っぷり。実話というのが信じ難いほどだ。しかも実は一家には映画では映画では描かれることがなかった六男もいて彼もまた兄を追って自決しているらしく、実際の方がさらに悲劇なんだからまさに「事実は小説よりも奇なり」。

しかしザック・エフロン、ゴリッゴリのマッチョぶりにはマジで度肝を抜かされたけど良い役者になったな〜。他の役者陣も素晴らしい。
悲劇ではあるけどもラスト、泣きじゃくる主人公が息子たちに慰められ立ち上がり家族が揃うシーンには胸が締めつけられるようで涙してしまった。

とても味わい深い立派なプロレス映画であり家族映画だった。