ニャキヤマ

アイアンクローのニャキヤマのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
-
プロレスとの私の距離感は全日四天王世代で、特に超世代軍が大好きで、三沢・小橋対川田・田上は個人的にはドル箱カードで毎回楽しみにしてました。
なのでプロレスのメソッドもわかっているつもりですし、本作のタイトルの"アイアンクロー"の創始者フォンエリック家とその顛末も何となく知ってました。

そして本作はキビしー展開になるのは覚悟してましたが、こんな感動的な作品になるなんて!と思わず落涙してしまいました。

そもそもエンドロールエンディング(その後こうなりました…的な)は大好物(マネーボール等)で、実際の写真は入ったらより「インビクタス」並に実感を伴います。

なのでとても素晴らしかったです。

役者陣はめちゃくちゃ本作のクオリティに大きく寄与しており、主演のザックエプロンの好演は言わずもがなですし、三男の「逆転のトライアングル」の記憶も新しい口が達者なデビットを演じ、ディズニープラスの「ベアー」の主演の演じ方でケリーをそのまま演じきり、父親は「マインドハンター」の感じの説得力で、濃厚な人間ドラマとして最後まで飽きなく観る事ができました。

良い話なのかは各自の判断におまかせしますが、なかなかない実際の悲劇の結末をフィクションの力で、感動的な作品にするのは"文化"という筋力と感じて、また感動させられました。
ニャキヤマ

ニャキヤマ