TERUTERU

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章のTERUTERUのレビュー・感想・評価

4.2

[ デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 ]


世界は誰かのエゴイズムでできてるのかも知れない。

でも誰かのなんてわかるわけがない。
大勢の中に1人が未来を握っているのか、
はたまた積み重なったエゴが塊となって滅ぼそうとしているのか…

でもさ、いいんだよ、誰のせいでも自分かもしれなくても、
私はあなたの“絶対”なんだから。


君を守るデストラクション
クソやば世界の青春謳歌
夏休みは終わらない🌻
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はにゃにゃフワーッ!!
泣けるぜちくしょー!!
こんな面白く感動できる映画を作る監督に“浅野いにお”さんは涙の津波で国家転覆でもしたいんですか!?🌊🌊
平凡な一般市民にとって映画1本2000円も馬鹿にならないのに前後章合わせて何回見たらいいんですかね??心が満たされるまで!?
いいですよぉ見てやりますよぉ!!喧嘩するなら僕がまとめて相手になってやりますよ!! そして秒速で土下座してやる!!🙇🙇‍♀️🙇‍♂️



前章の付箋を回収していく中で世界が滅亡へ進んでいく。日常は平常運転、彼女達は大学生へ、変わるのは浮遊している宇宙船から落ちた住人達について、または宇宙船自体に目の向き方が変わる人々たち。
真実がわかる一方で彼らの存在価値、役割、使命が見えてくる。


この物語「絶対」という存在について語ってるのかな…
絶対って定義ってさ、
先の事が確定しているってことで、少しでも違えば絶対って言葉は成り立たなくてそれをエゴだの妄想に変わっちゃう。
そんな場面が今回では多くて、
「小比類巻くん」は1番今回の事件の真相に近くある意味の点では救世主に近かったのでしょう。もし違う見方で地球人側から見れば間違いなく主人公であり救世主だったでしょう。彼はたとえ残虐なやり方でも救世主になれるという「絶対」に裏切られる。

総理大臣本人は本当は自分の意見はあっても実は身内に揉み消されてるのであって私たちのテレビでしか見えない想像の人柄という「絶対」。

銃を持たされた大学生。東京へ上京して政府に対して行動を起こすが強引な武力という解決方法は選ばなかった。でも結局は報われる事なくただ爆発に巻き込まれるという貫いた「絶対」という正義の返答は無関心にも散っていった。

門出の「絶対」はもちろん自分の中のおんたんを押し付けている。

登場人物が決めつけた相手の存在も。
私たちが想像する物語の展開も、
可能性が高くても絶対とは限らない
いつの間にか思い込みに信じ込んでしまっているかのように。



ただ「中川凰蘭」の絶対は、
「絶対」を押し付けたりその内容事態は彼女には言ってない。
自分が思うに彼女にとっての絶対は、「君の味方、生きてて欲しい」
それは自分の為でもあり難しくもないただありきたりな皆が思う絶対なのだから。

「大葉くん」には宇宙船へ向かうのを無理やり止めに入る。その絶対は押し付けだが「門出」とは対比してお互いが同じ意見ならその絶対も叶う可能性も高いのでしょう。

過去の改変から門出を自由にさせながらも“絶対”という暗示はたった一つの嘘偽りのない優しいおまじないなのでしょう。たとえ悲しい時でも死の選択を1人で導かさせないあなたの味方。
それがおんたんの絶対なのだから。



感動の前後章によるフィナーレでした。
いろんな漫画やアニメのオマージュを感じさせつつも平成のあの時代から現在の集大成にも思えるのは気のせいか。社会に対する言葉は強烈にしてコメディタッチに和らげるパワーバランスはまだ答えきれないヒントを残して今作は終わるのでしょう。いつかの侵略者に向けて、根本的な人と人との会話が大切なのだという事を。侵略者という名の赤の他人の壁の向こうへ。


2024/No.24
TERUTERU

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