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ビニールハウスのせっのレビュー・感想・評価

ビニールハウス(2022年製作の映画)
3.4

少年院にいる息子と2人で暮らすことを夢見るムンジョンが、ある日介護士として働いている家の奥さんを事故的に殺してしまい、隠蔽するために自分の母親を替え玉にする話。

主人公ムンジョンの務める家が認知症の奥さんと目の見えない旦那さんという設定で、そこに旦那さんが初期認知症と診断され、ムンジョンの母親も認知症、さらに障害者のスンナムが絡んでくる。ムンジョンはそういう弱者の人達を良いように使って自分の望みを叶えようとするのだが、その姿勢がこの話の作り手側も全く同じに感じた。

目の見えないオジイがぼけたオバアにご飯を食べさせるシーンや、認知症に絶望したオジイが自死へと歩もうとするストーリー、老人を必要以上に心も体も弱い哀れな存在として描いている視点に悪意を感じた。

あと、替え玉オバアがバレそうで全くバレないのもかなり無理があって、途中結構コントに見えた。男性がいかに女性のことをあんまり見てないかみたいな表現かもしれんけど、さすがに後ろ向きで寝てるにしても体格違いすぎて気付くだろう(笑)替え玉に気づかせないために、オジイを馬鹿に描きすぎている。
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