私は同じくペドロ・コスタ監督の長編作品、『ヴィタリナ』との同時上映で鑑賞したのだが、実際その『ヴィタリナ』の予行練習的なものとして作られたのが、この短編作品とのこと。
しかし内容の方はこちらの方がかなり実験的。
三人の女性が炎の中で苦悩と憤怒の訴えのような言葉を矢継ぎ早にこちらに向けてくる映像。
冒頭からそれが続くので、かなり重厚なテーマを持った作品かと思えば、最後の映像に少しばかり拍子抜けを喰らう。
高原に山羊… 。
まるでわずか一分足らずサックスを吹き散らかして幕を閉じる、John Zorn のノイズ・コア・フリー・ジャズを聴いた後のような後味。