様々な賞レースで何かとノミネートしていたり、受賞していたのでアマプラにあると知り鑑賞しました。
単刀直入に言うと面白かったです。今の映画業界や人種の事に対して、皮肉的なメッセージで伝え、しかもこの作品がアカデミーに受賞されるという映画を通り越して現実になってしまうという部分を含めて皮肉的で面白かったです。どういう気持ちで選んだのかめっちゃ気になりました。
◻️脚本
「黒人は貧しい、黒人はラップを歌う、黒人は奴隷、黒人は警察官に撃たれる」など黒人はこうあるべきだと言う世間が無理矢理被害者にさせて、悲惨な死を遂げる。そんな物語を賛美することで白人たちの罪悪感を薄れさてるだけだと言っていてまさにそうだなと納得しました。
本当に伝えたい内容の本を作ると売れなく、世間が求めている内容の本を作ると売れるという、なんかこれも皮肉だなぁと思いました。また黒人の女性の作家は世間が求めているものをあえて書いてたという事実が、悲しいというかモヤモヤした気持ちになりました。
最終的に映画化される展開のラストは個人的に好きでした。3パターンの中で死んでしまうというパターンになり車に乗った時に、麦わら帽子を被ったキャストの黒人に手を振り終わりましたが、最後の最後まで徹底的に世間が想像している黒人はこうなんだなというのを伝えてくるのが凄く良かった。
本のタイトルをファックという名前にしたり、他の著者をめちゃくちゃに言えるから審査員にすぐなったり、話し方を世間が想像してる黒人の話し方にしたり、めちゃくちゃ笑いました。コメディの部分がある中でも真面目なシーンがあったのでコメディ映画にとどまらず、内容もあるので楽しめました。
◻️映像
受賞する本を選んでいる時に座っている位置が黒人同士最初はバラバラでしたが、休憩の時に気持ちが同じだと分かったら、座る位置が一緒だったので対立構図みたいな感じです良かったです。
◻️まとめ
あんまりポリコレという言葉を使いたくないですが、ポリコレ映画に飽き飽きしている人はこれを観てほしいなと思いました。この映画を機に作られる映画が良くなっていったら良いなと強く感じました。ただやはり毎回黒人が軽視されているイメージはあるので、この作品に限らずアジア人に対しても目を向けて欲しいなとは思いました。
2024 35本目
