このレビューはネタバレを含みます
いつからか、こういう住民vs市のような構図を考える時、つい自分を大勢側に置いて考えるようになってしまいました。
何ででしょうね、プレイヤーからマネージャーに立場が変わっているということでしょうか、なんか違うきもしますが。
というわけでこの手の映画はどうしても市側で物事を考えてしまいます。
出来るだけ中立を装いつつも、やっぱり移民を善、市を悪と書いていることは否めず、特に看板を燃やす行為を明確に悪行として書かない点と、火事が起こったことで補償をしなくて済むとわざわざ口に出して言わせていることが気になりました。
それ以外にも荷物を燃やして暖を取っていたところ、警察に消化されたシーンとか明らかに悪として描いている描写だと思います。
普通に考えればそりゃ消さなきゃ危ないでしょ、と思いますがこれは私が日本で育ったから?
アビーも描写的には善人のように描かれていますが、ヒステリックですし、市長室にアポ無しで突っ込んだり、書類撒き散らすし、移民で弱い立場にあるからというより、好感が持てませんでした。
これも私が日本人で日本でそだったから?
利用されているとはいえ、名前を忘れてしまいましたがシリアからの移民のほうがよほど好感が持てましたが、これもやっぱり私が日本で育った日本人だからか…
ところで、日本では即日立退なんて原発くらいで、基本的には期限を定めて出ていってもらうことになると思いますが(それでも出て行かずに揉めるのはあるあるとして)フランスではあれが普通なんでしょうか?
私の感想は行政は大変だなぁ、になってしまうのですが、絶対監督が描きたかったのはそういうことではないと思います。