「喪失から再生へと向かう様を、静かに描く叙情詩です。」という説明文に、ある程度の想像はついたけれど、流石に眠たくなった···。会話の少なさや静かさ、ゆっくりとした進み具合、ではないところで面白さに欠けてたなと思う。観いってしまう要素が、私にはなかった。
4人の男性が置かれてる状況に対し、ほんの僅か与えられる想像のピース。多すぎる余白を埋めるため、マコトやケンジ、タケオにユウイチの事を頑張って考えたけれど、それでも埋めきれなかったなと思う。特にユウイチの事。自分の味方であり続けてくれる人がいる···掛けられた言葉は嘘ではなく、自分はひとりではない、ユウイチの笑みはその事に対する安堵だったのだろうか。
再生へと向かう姿という点では、タケオが一番当てはまっていたかもしれないなと思う。妻を亡くしたタケオはきっと、その喪失感から抜け出せないまま、子どもたちを育てていたんじゃないだろうか。そして限界がきた···。タケオのした事は最悪だったけれど、見上げた先の景色を綺麗だと思えて戻っていったのだから、きっと踏ん張るだろうなと思えた。
この映画、原作があるようだけれど、原作ではどのように描かれているんだろう。思わせ振りなシーンの連続で、それぞれが抱えている感情がそこにあっても、それを問題とは思えなかったから、私には家族の在り方を問うてる作品にはみえなかったな。
#お家映画_19
