NoAceJustYou

あいつの声のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

あいつの声(2007年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

2023/06/25鑑賞。30点。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
1991年に起きたイ・ヒョンホ殺害事件を元に製作された本作。役名等は変わっている。
この事件は2006年に時効が成立した。

小学生のハン・サンウが何者かによって誘拐される。犯人は、両親に電話をかけ現金1億ウォンを要求。
警察には連絡しないこと、電話は3コール以内に出ることをルールとして定めて電話を切る。

父・ギョンペンは誘拐犯に命じられるがままに金を空港まで運んで、車ごと放置する。しかし、犯人の言う通りに帰宅せず、車が盗まれないように近くで監視していたことがバレてしまう。
取引は延期となる。

母・ジソンがギョンペンに黙って密かに警察に通報したことから、水面下で誘拐事件の捜査が始まる。

逆探知を防ぐため通話時間は2分以内、声から犯人と思われる人物を絞り込むことはできない。
誘拐犯の口ぶりから、ギョンペンがテレビ局の名物キャスターで高収入であることは下調べ済み・・・つまりサンウとギョンペンが親子であることを知った上での誘拐だ。

キャスターになる前のギョンペンは記者で、彼の報道によって仕事を失った人は多く恨んでいる人間も多いはず。
出世のためなら、長年の友人・ジェジュンさえも容赦なく報道して刑務所送りにしたことがあるから。

再び誘拐犯が接触し、今度はギョンペンとジソンが一緒に車で金を運ぶよう指示を出す。
刑事がトランクに乗り込んで指定された場所に向かう。

指定場所に駐車するとギョンペンとジソンは車から離れ、誘拐犯は車を奪っていく。
しかし、誘拐犯はトランクの中に刑事があることに気づくとガスを浴びせて気絶させ、金を持って姿を消す。

誘拐犯はギョンペンに、「警察に通報したな。さらに追加で1億ウォンを用意すればサンウを解放する」と言う。

ギョンペンが金を用意して誘拐犯からの電話を待つ一方で、ジソンに手紙が届く。
誘拐犯は、ギョンペンが裏切ると考えており、彼よりも信用できるジソンに金を持ってくるよう要求する。

その頃警察は、声紋鑑定で誘拐犯を突き止めるための準備を進める。
声色を変えたとしても、声紋は指紋と同じように変えることができない。声紋鑑定を通して口癖や出身地、受けた教育、環境音を分析するため。

教会に行く、と嘘をついて警察官の監視をすり抜けたジソンは手紙の指示通りに動き回る。指定された場所に着いてはまた次の場所を指定されるだけで、何の進展もない。
最後の指定場所には「ずっと監視してる」と書かれた紙が置いてあり、まるで苦しむ姿を楽しんでいるようだった。
ジソンは金を引き出しうとATMに寄るが、暗証番号が分からず失敗。体力の限界が来て倒れたところを、保護される。

声紋分析の結果、慶尚道出身の30代前半から半ば、身長180cmの痩せ型で高卒以上だと判明。
ギョンペンを激しく憎むジェジュンが該当し、声紋もかなり似ている。
ジェジュンを数日に渡って勾留・尋問するが、その間に誘拐犯から連絡が入る。
誘拐犯は別の人間だ・・・。

そんな中、科学捜査班が音声分析をしていたところ、誘拐犯が一度だけサンウに電話を変わった箇所に違和感を持つ。
サンウの声は録音されたものだったのだ。

ミスばかりの警察に怒りを通り越して呆れたギョンペンは警察との接触を拒み、誘拐犯の言いなりになるどころか対応に渡り合うような態度を示す。心のどこかで息子はもう死んでいる・・・と思っているからできる行動だった。

誘拐犯はテーマパークを引き渡し場所に指定し、金を受け取ったらサンウを解放すると。
ギョンペンは警察にも知らせず1人でテーマパークに向かい、指定場所に金の入ったバッグを置く。誘拐犯はバッグを回収すると姿を消すが、ギョンペンは2度と息子と会うことはできなかった。

両手足を縛られたサンウの変死体が市民公園で発見される。
誘拐されたその日に窒息死させられていたのだ。
誘拐犯は、端からサンウを生きて返すつもりはなかった。

キャスターに復帰したギョンペンは自分の口で事件と息子について語り、その姿は韓国中に放映される。
NoAceJustYou

NoAceJustYou