なんとなく捉えどころのない(でも学業優秀な)13歳の少年が静かに突っ走っていく、ということでS・キングの『ゴールデンボーイ』をまずは思い出しますよね。(こちらは映画はまあつまらなかった)
金子修介さんはキングへのオマージュとして映画のタイトルを決められたようですね。
余談ですが、『スタンド・バイ・ミー』と『ゴールデンボーイ』は『恐怖の四季』っていう中編四連作のうちの二つで、って「そんなもん知ってるわい」ですね、すみません。
原作の『悪童たち』は未読なので読んでみようと思いますが、華文ミステリーというジャンルになるんですね。文庫本の著者ルビは「しきんちん」「ズージンチェン」と併記されてます。
ズーさんは東野圭吾さんの影響を受けた本も書いてるようですが今作の原作とキングの関係はどうなのかしら? 早く読みたい。
で、今回の映画ですが、盛りだくさんのエピソードを順繰りに並べるだけで精一杯、みたいな印象です。冒頭の転落シーンは後々もっと生きてくるんだろうなと思ったんですが、その後のエピソードたちも含めて表面的な話が多くて。
原作に起因するものなのか、脚本で練りきれなかったのかよくわかりませんが。
岡田将生さんは、芝居の稽古中に共演者にちょっかい出して車壊したり、飲み屋で他の客殴ったりの情けない小物のワルが似合いますよね。今回は少し荷が重かったように思いました。