JunichiOoya

DOGMAN ドッグマンのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
4.0
実は数年前に公開されたマッテオ・ガローネの『ドッグマン』という映画が結構お気に入りでして。
没社会的なおっさんがイタリアの田舎で犬とトリミングとむすめへの愛情だけを拠り所に生きてえらい目に遭って、みたいな話。ちょっとタル・ベーラテイストもあって渋い映画でした。
実は私、最初その映画の再映だと思ってまして、「そうか地味で鬱陶しいけどまあそれなりにおもしろい」のが興行面からも理解いただけたのか、と悦にいっていたら…。

リュック・ベッソンの映画だそうじゃないですか!

で取るものもとりあえず、まずは映画館へ。そしたらなんともわかりやすい(=ベッソンらしくない)映画ではありました。

友達のいない寂しいおっさんが犬たちと心通わせ、世の中にちょっと仕返し、みたいな。

プロットは異なりますが、50年代生まれの私は、とりあえず『101匹わんちゃん』を思い出しました。犬と人の関係がよおーく似てるよなと。

主人公の末路は『ジョーカー』というよりは『ザ・ホエール』でしょうか? お話はおもしろいのですが、いちいち既視感が付き纏うのが辛いところで。

私はベッソンの映画だと『LUCY』が好きかも。やっぱり「人間」の話っぽくは無いのですが荒唐無稽の振り切れ具合があの辺まで行っちゃった方が潔い気がする。
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