目の前にある自分自身の生活を支える大切な人、もの、習慣を失う怖さと不安。
音楽がその不安と共にそこにあるから、不安が高まるような緊張がダイレクトに心に響いて、自分の不安とも重なり、辛いよーーーといっぱい泣いてしまったりもした。
その不安は歳を重ねるとどんどん現実的なものとして立体的に現実的なものに姿を変え、一人の人間では抱えきれないくらい不安はどんどん大きくなるのではないかと思った。
社会の障壁がその不安と孤独を煽る。(障壁の有無や手ごわさは特性によって異なる)
だから、その不安はそもそも一人だけで抱えられるものでないなと痛感した。
なんとかなることもあれば、なんとかしようともがいても自分自身さえもコントロールできないものでもあるというのが生活だと思えたらいい。
そう思わせてくれる家族と周囲の人がケースさんにはいるからたどり着けるものなのだろうと思うけど、だから、そういうあり方を見せてくれるこの映画のラストが私はめちゃくちゃ好きだったんだと思う。
