たかし

青春18×2 君へと続く道のたかしのネタバレレビュー・内容・結末

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます


[感想]
思った以上の良作。ラストは涙出かけた。全体的にはラブストーリーで現在のジミー部分はロードムービーでもある。『現在』と『18年前』が行ったり来たりするが難解ではなくわかりやすい。今と当時が交錯するランタンのシーンは良かった。病気がなければ2人は両想いだったから結ばれただろうに…と切ない。まさか死を知っててアミの故郷を目指した旅だとは思ってなかった。最後のほうでもう死んでるのかな?とは脳裏をよぎったけど。主演の俳優さんがめちゃイケメンで陰陽の演技がどちらも上手い。


[ストーリー]⭐️=18年前、★=現在
★台北で大学時代にアーロンとともに立ち上げ18年経つゲーム会社を役員会決議で解雇されたジミー。最後の東京出張を機に旅に出た。

⭐️18年前、大学入学前の夏休み。地元の台南でカラオケ屋『カラオケ神戸』でバイト。バックパックしてたが財布なくしたアミ22歳がバイト希望で入店。
ジミーがオーナー以外で唯一日本語を話せることでアミの教育係に任命。アニメ、ゲームで日本語学んできた。

★ジミーはまずはスラムダンクの聖地である湘南を訪れ、松本(長野県)に降り立つ。立ち寄った蕎麦屋の店主リュウが同郷だとわかり話に花が咲き、市内を案内してもらう。彼は来日して15年。

⭐️大学合格したジミー。アミ人気で店が大繁盛。歓迎会が開かれ、アミはいま『自分を確かめる旅』をしていると言う。世界中を回って自分にしか描けない絵を描くのが夢。台湾でやってみたかったことであるバイク2人乗りをジミーと実現。夜景の綺麗な場所まで来た。
ジミーは足をケガするまではバスケ選手になりたかった。
店の壁画をアミが描くことが決まる。
ジミーはこっそり日本語勉強。

★移動車内で一人旅をする明るい18歳のコージと出会う。『トンネル抜けたら雪国』の景色に圧倒される。映画Love Letterのようで魅せられた。

⭐️好きなタイプの話になり、アミは4つ歳上のアクティブな人。ジミーは髪短い年下だと打ち明ける。アミに好意のあるジミーは映画に誘う。作品は岩井俊二監督作の『Love Letter』。鑑賞中に手を繋げなかった(うぶさを露呈)。鑑賞後、ジミーは感動しアミは涙した。捨ててきた地元の雪景色を思い出してしまった涙。

★LINE交換してコージと別れた。
長岡に到着。コージが勧めたネカフェ初体験。暇な店員がしていたゲームがジミー開発のもので打ち解け、店内のポスターで見たランタン祭に参加したく店員に送ってもらえることになった。

⭐️アミの帰国が決まった。1週間後に。
旅の中断は彼氏のためだと知ったジミーは残念さで心が廃れる。バスケを諦めて以来の心境。壁画も完成し、ジミーはアミをある場所に連れ出す。移動中に2人でミスチルを聞く。
到着したのはランタン会場。アミの行きたかった場所。願い事を書いて飛ばす。
アミは「ずっと旅が続きますように」。ジミーは「願い事が叶いますように」。そして2人とも夢を叶えたら再会することを約束する。

★ジミーは「僕たちの旅が続きますように」とランタンに託す。

⭐️別れのとき。アミは皆に手書きの似顔絵をプレゼント。お返しにアミには寄せ書きが渡された。

★アミの故郷、福島県只見に到着。道聞いたおじさんに送ってもらいアミの実家に着くと母に歓迎された。
(ジミーは冬休みに入るから只見に行きたいと1度電話するも、ブラジルに彼氏と旅立つから会えないと言われたことがあった)
4つ下のシャイボーイにまた会うことが目標だったアミは、肥大型心筋症だった。突然の帰国は治療法を探すため。結局旅が出来たのは台湾だけだったが、最期までとても嬉しそうだったという。
台湾での絵付き日記(母はジミーへのラブレターと呼ぶ)を見せてもらい当時のアミ側の視点をそこで知るジミー。
ブラジルも彼氏も嘘。電話来たときは病室だった。

只見からの帰路でジミーは自らの旅記録にアミへの手紙を記す。
~アミが帰国してからの人生~
大学でアーロンと出会い、ゲーム制作を始める、無我夢中の大学生活。25歳で彼女出来ても多忙さゆえに3ヶ月で別れた。その頃、アミに電話して彼女の死を知る。死を忘れるように仕事に没頭して心を失った。会社には敵ばかり。アミの手紙を見つけたことが今回の旅のきっかけになった。この旅で青春に区切り。

★帰国したジミーはバイトの元同僚に事務所となる物件を紹介してもらう。カラオケ神戸はいまや廃墟。壁画はうっすら絵がわかるくらい。アミとの思い出の地を巡る。
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