ShojiIkura

劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:のShojiIkuraのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 ボザロのTVシリーズを総集編にした後編。
 前編では、ライブハウスでの初ライブでぼっちちゃんの実力の片鱗を見た虹夏ちゃんが番組タイトル「ぼっち・ざ・ろっく」を目指そうとぼっちに声を掛けるところで終わったが、後編では同じライブのさなか、喜多ちゃんが弾き終えたぼっちを見つめるシーンから始まる。そう、後編は文化祭ライブがある第12話までの流れを辿りつつ、喜多ちゃん視線を強めている。話の中で喜多ちゃんは何度も「だって後藤さんは…」と言いかけ、最後には「後藤さんは…ぼっちちゃんは!」と言う。結局明確に言葉に出せなかったけど、喜多ちゃんはどんどんぼっちへのリスペクトが強まっていて、一方で学校での陰キャでコミ障な様子も見ているので、みんなにぼっちの凄さに気付いてほしい、その為に自分が出来ることをやりたいという気持ちを伝えたかったのだろうと想像できる。
 喜多ちゃんの気持ちに添うと、江の島で遊んだり、ぼっちが捨てた文化祭ライブ申請書を拾って申し込んだり、りょう先輩ともギターの練習して文化祭ライブでぼっちのピンチに気付いて機転を利かしたりといった、喜多ちゃんの行動のすべてに合点がいく。ついでに言えば無理だとわかるのにぼっちにMCを振るのも…。
 パンフを読むと、総集編をただの短縮版にしない為に苦慮したと書かれていたので、この「喜多ちゃん視点」はそうした背景から生まれたのであろう。ぼっちが自身のみならずまわりも成長させていくという深みのある話になって良かった。
 他には自身の高校時代に重ねてぼっちを応援するきくりさんのバンドの、「サイケデリック・ロック」と言うジャンルを言葉で説明した後、楽曲で表現してくれるのが最高です。
 何よりTVシリーズになかった意味深なエンディングは、2ndシーズンへの期待を高まらせてくれます。
 エヴァのパロディは本編もあったっけ?
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