ジャンル:ステイサムが悪人をやっつける映画。以上!という感じの、「ほーいいじゃないか こういうのでいいんだよ こういうので」映画。
開始5分でトリガーが発生して10分で動機が成立して、20分までには全ての説明が終わって後はひたすらクソどもをボコボコにする!という潔い展開なのでまあ話が早い早いw
ステイサムのこういう映画だとだいたい敵は凶悪なテロ組織だったりするのがお決まりですが、今作では「FBIもずっと特定できなかった」とかいう巧妙なネット詐欺組織で暴力リソースについては他人頼み(もちろん倫理観など一切持ち合わせていないし、構成員も人を小馬鹿にして常時ニヤニヤヘラヘラした連中だらけで不愉快さもMAXなんですが)、ステイサムの怒りの発端となる被害者の死因も「預かっていた慈善団体の資金まで含めた全額を巻き上げられた事による責任感と絶望からの自死」という、なんともにょろーん……となる無力感とやるせなさなのが今時な感じでしたね。ステイサムがずっと悲しげな顔をしているのがいい感じでハマっているように思えました。(ステイサムって元々そういう顔立ちしてない?というのは置いといて)
ポリティカル系陰謀アクションものにありそうな設定がありながらも「捜査」要素はほぼゼロ(前述のような敵組織の特定もステイサムの古巣の組織の謎の能力により秒で終わる)で、本当にドラマとしては単純でうっすい話なんですがw、キャラクターの造形とそれを表現する演技の良さで一気に観れてしまう、テンポが良くて楽しめる作品だったと思います。