スカポンタンバイク

帰ってきた あぶない刑事のスカポンタンバイクのレビュー・感想・評価

帰ってきた あぶない刑事(2024年製作の映画)
2.9
シリーズを今作で初めて観た人間の戯言として、宜しくお願いします。

....あんまり面白くはなかったです。

なんで観に行ったかというと、「探偵が銃をブッ放してもいい言い訳に、どんなものを用意してるのか?」っていうのがめちゃくちゃ気になったのと、いい歳したオッサンのイチャイチャ劇が好きなので、予告で謎に筆者のセンサーに引っ掛かり「よし行こう」となりました。

勿論良い所はあって、タカ&ユージのお互いに親愛度999MAXいっちゃってるイチャイチャコメディが観ててほのぼのさせられました。逆に不満を言えば、もっと2人のイチャイチャパートを増やしてほしかった。どうせ娘でもなんでもない事になるゲスト枠との表面的な友情パートじゃなくて、タカ&ユージの友情&ドライブ&グルメ&鉄砲パンパンな多幸感あふれる日常感こそもっと観たかった。あ、あと、せっかく探偵になったんだから、ちょっとくらい探偵ごっこにはしゃいじゃう2人が観たかった。
同じ女とできちゃった話で、2人が全く気まずくなる余地がない所とか最高。「あ、そんなドラマはもう乗り越え済みだから」と言わんばかりのポジティブ爺ちゃんたちが大変魅力的で、初見でも「あぁ、このキャラクターが愛されるのは分かるなぁ」と思いました。

ただ、結局のところの不満は、やはりこの2人のドラマよりも周りの方が比重が重い所ですね。特に土屋太鳳のドラマパートが重い重い。あそこから「ランボー:ラストブラッド」みたいな展開を見せてもらえるなら良かったのだけれど、引っ張ったわりに不完全燃焼で終わってしまった感が否めない。あと、やりたいありきなんだろうけど、土屋太鳳の歌唱シーンは誰得なんだろう。挿入歌のロザリーナとかもそうですけど、これらはあぶない刑事シリーズファンへのサービスとして機能してるんですかね?なんか、お爺ちゃんが最近のティーンの流行りを教えられてるみたいな地に足つかない気持ちになりましたね。
あと、ラスボスの早乙女太一のやってる事は終始よく分からない。自分のライバル企業の重役を撃ち殺していったら、怪しまれないなんて無理だろ。そんなオツムの小さい社長が他企業の秘密を握れてるとは到底思えない。「ジュラシックワールド/新たなる支配者」のルイス・ドジスンばりにアホすぎる。あと、数年前の韓国映画のサイコパス役人みたいな演技プランなんだろうけど、最後に「ぶっ殺してやる!!」と血管ピクピクさせて叫び声をあげ出すのもあって、小物感が凄かった。

というわけで、主役2人を観てる分には楽しみもあったんですけれど、なんか周りの若手ゲスト枠みたいなのがなんか五月蝿いなぁという印象でした。