Monsieurおむすび

WILLのMonsieurおむすびのレビュー・感想・評価

WILL(2024年製作の映画)
4.1
#WILL
役者として、猟師として曝け出す東出昌大と晒す監督の諦観にも似た潔いドキュメンタリー。
鉄砲担いで1人山に入ることで浸る生死感。
生命を戴くことで生命を感じ、語るその言葉は仕留めた者のみ許される恍惚と贖罪に溢れ、矛盾を抱えながら生きることに執着する人間という生き物本来の、原初の姿のようにも写る。
心の深い部分では常に寄る辺なく、居心地悪く感じているのかもしれない。そんな心理が誰に対してもニュートラルでいることを選択させているような…。
流石に週刊誌の記者やカメラマンともそうして接しているのはビックリしたが、彼からすれば、過去も未来もなく、その瞬間の心次第なのだろう。
そうした東出昌大の心境とMOROHAのライブ映像がリンクし、声高に謳うことはない東出の悲鳴のような叫びを代弁する。
その言葉、その生き様、確かに届いた。
そして、この映画が遺言として残り、伝わっていくだろう。
Monsieurおむすび

Monsieurおむすび