しゅう

コンテイジョンのしゅうのレビュー・感想・評価

コンテイジョン(2011年製作の映画)
3.9
コロナウィルスが流行ってるので、流行に乗ろうと思い見ました。ちなみに、「コンティジョン=感染』らしいです。

ウィルス感染に関する映画で、実際致死性の高いウィルスが蔓延したらどうなるのかという社会実験的な映画でした。
感染者・免疫者・インフルエンサー・一般市民等様々な観点を上手く見せてくれました。普通こんなに別々の視点から映画を撮ろうとすると、場面転換時に混乱しやすいのですが、この映画の場合、個々の人に重点的に焦点を置いてないせいかおかげか、とても見やすかったです。そのせいで、私の好きなマッドデイモンも余り出てなかったので、ちょっと残念ですが…

様々な観点から考察したいのですが、長くなるので、自分の関わりの深い科学者と一般市民の視点からいくつか思ったことを以下に述べます。
『科学者』
科学を研鑽する者の描写を深く描いていて、世界をより良くしようという心持ちで自分を犠牲にしてまで献身的に研究を行う科学者の理想像が映し出されおり、めちゃめちゃかっこよかったです。一方で、真実を追求したいがために、危ないことをしてしまったり、保身的になる反面教師の科学者もしっかりと居て、アメリカ映画でありがちで糞展開のヒーローしかいないということもなかったため、真実を明確に追求していて、素晴らしかったです。
『一般市民』
実際このように感染症が広まってる今の状況で見ると、結構似ている場面もいくつかありました。一般市民は皆保身的なのですが、政府から情報を余り提供されず、周りでバタバタと人が亡くなっていったら、確かにそうなるだろうし、実際自分が遭遇してもそのようにしてしまうなと共感できてしまうと感じました。人間の弱さの部分がこの市民視点できちんと表現していて、ウィルスだけでなく人間の怖さも感じられました。情報不足のせいか、市民の不安や恐怖が『感染』していく様を見て、おしゃれなタイトルの付け方をする映画だなと思いました。

多分映画の尺的な問題で、個々が少し薄かった映画ですが、これを4ー5時間に引き延ばしたら、より楽しめる一作ではないかと思います。途中までずっと分からなかった感染経路を最後の2-3分ですごくスムーズに明らかにしてて、最後まで飽きずに見れると思います。
しゅう

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