日常にふと起きるちょっとしたアクシデントから始まる、ささやかなロードムービー。
発端の「ちょっとした」感じは、たとえば車が急に動かなくなったとき。1時間寝坊してしまったとき。
壮大であれささやかであれ、ロードムービーが好きです。
心の風通しがよくなる気がする。
主人公は、夜遅くに仕事を終えたばかりのおっとりした親切な中年女性。
彼女には、多感な年頃の娘がひとり。
道すがら出会う何人かの人々とのちょっとしたやりとりで紡がれる物語。
ひとによっては心地よく眠ってしまいそうな、おだやかで静かであたたかい映画でした。
やっぱりフィルムの画質って安心する。
気持ちがすっかりゆるんでほぐれたみたい。
怖い映画も重たい映画も好きだけど、こんなコンパクトでゆったりした映画もとても好きです。