映画記録

けんかえれじいの映画記録のレビュー・感想・評価

けんかえれじい(1966年製作の映画)
2.5
昭和10年。岡山と会津の高校で献花に明け暮れる主人公は高橋英樹。マドンナは浅野順子=その後大橋巨泉の妻。
1966年鈴木清順監督は今井正の脚本をかなり歪め撮ったと言われている。
ちょうど全共闘運動、体制への異議申し立てが始まる頃に撮られた。
当時は多少の暴発は若者のエネルギー発散として認められる風潮があった。
任侠、健さんシリーズが流行り始めていた。
60年代からの体制への異議申し立てが、実は体制の強化につながり、熱病が冷めたあとは体制の一員になっていった。が、この映画は、その危うさについては描いていない。主人公が最後に北一輝、226事件に賛同して上京するところで終わる。戦前も同じ軌跡をたどった。
青春ものとして見れば平凡。もっと深いところをつくのなら不十分な出来。
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