映画記録さんの映画レビュー・感想・評価

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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.0

タランティーノ流の活劇。
アメリカン・コミックを実写化したもの。すべてにおいてデフォルメ、ステレオタイプ化。ありえない強さ。
見流しには良いが残らない。

アリバイ(1963年製作の映画)

3.0

1963年当時の警察捜査は、まだ科学捜査が進んでおらず、地道な聞き込みと指紋鑑定、自白が頼り。
警視庁全面協力ということで、当時の捜査が相当リアルに描かれていて引き込まれた。
しかし最終盤は快傑ハリマ
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インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実(2010年製作の映画)

4.0

当事者へのインタビュー、ドキュメンタリー。
時系列に問題を追いかけていて再学習に役立った。
1980年代からのレーガン新自由主義で規制緩和の流れ。金融工学で夢をつくる。金融界はもうけを最大化し失敗リス
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

冒頭から驚きのシーン。
独身撲滅のディストピア。矯正ホテル。自慰禁止。脱落者は動物に。
一方、対抗する独身オンリーグループ。恋愛、セックス禁止。罰則は死。
大局的な不寛容社会を描き、主人公はどちらにも
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愛を乞うひと(1998年製作の映画)

3.0

原作を読んだときはもっと深いと思っていた。昭和20年代の時代背景、差別と底辺の生活、抜け出せない苦しみが浮かんだ。映画でも描かれているがどこまで観客に通じるかな。
原田美枝子のファンです。撮影時40歳
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(1974年製作の映画)

3.5

当時はヌーベルバーグと呼ばれていたが、作りは安直。表現が直裁的。
70年代の早稲田、王子、高円寺のロケが昔を思い出させる。
秋吉久美子は素人っぽいところが新鮮。ロマンポルノの片桐夕子が懐かしい。
かぐ
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.8

事実に基づくフィクション。首から下が動かない身体障害者とドロップアウトしていた黒人介護者の心の交流を描く。
美談ではあるが、大金持ちだからこそ体験できた。
配役が渋い。邸宅が良い、景色が素晴らしい。映
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THE UPSIDE 最強のふたり/人生の動かし方(2017年製作の映画)

3.0

フランス映画のハリウッドリメイク版。
配役、景色、ラスト、いずれをとってもフランス版のほうがよい。
ニコール・キッドマンに花を持たせたかったのだろうがラストが平板。ニューヨークのマンションよりフランス
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太陽の帝国(1987年製作の映画)

3.0

あまりリアリティを感じない。少年を美化しすぎている。
歴史的考証も甘いように感じる。
フィクションであってもリアリティが欲しい。
上海、蘇州収容所など背景選択は良いのだが、スピルバーグの思いだけが先走
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逃亡地帯(1966年製作の映画)

4.2

1960年代、まだ人種差別が残るアメリカ南部での出来事。石油ラッシュも続き成金たちが幅を利かせる。金が不法をのさばらせる。
中流以上の白人社会、そのバカ息子娘たち。
冤罪による投獄から脱獄し、妻に会い
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白い牛のバラッド(2020年製作の映画)

3.5

ラストで彼女は復讐のために彼を毒殺したのか、あるいは心のなかで殺したのかわからない。
どちらにせよ赦しはしなかった。
イランの情景、男尊女卑、神の名のもとの理不尽。白い牛は神の象徴。
冤罪で夫を殺され
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ブラス!(1996年製作の映画)

3.2

炭鉱閉鎖の中で、炭鉱ブラスバンドが最後の全国大会で優勝する。
サッチャリズム批判、強い社会メッセージの映画。これは成功している。
若い女性とラブロマンスは必要ない。

夕霧花園(2019年製作の映画)

4.5

カメラワークに引き込まれた。
第二次大戦でマレーに侵攻した日本軍。強制労働と慰安所で働かされ、妹を殺された主人公。
終戦後、戦争裁判で旧日本軍を裁く判事を務め、その後は妹の夢だった日本庭園を造るために
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過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道(2020年製作の映画)

4.0

初期のアルバム『にっぽん劇場』を復刻することと並行して森山大道の撮影現場(街中)を追いかけるドキュメンタリー。
大道の写真人生を追いかけると思っていたので肩透かしだったがこれはこれで良い。
恥ずかしが
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

3.0

吉永小百合が母親、大泉洋が息子。
ほのぼのとした下町的人情。母親の恋も良い味を出している。
映画作りは平板でカメラワークももう一つ。安心して見られるが、刺さってこない。
寺尾聰や田中泯など名優を配置し
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愛の渦(2013年製作の映画)

2.5

乱交パーティでの人げ模様を描いている。とても薄っぺらい。
テーマは一皮剥けば男も女もいやらしいということ?
いや、これは多数派ではない。
確かに奥底に秘めた欲望は誰にでもあるが、こんなシチュエーション
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はたらく細胞(2024年製作の映画)

2.0

子供向けスーパー戦隊と同じテイスト。知的興味は満たさない。
渦中にある永野芽郁が出てて、半分、青いで共演してた佐藤健も共演ということが興味を引いただけ。
NHKスペシャルの人体シリーズは5点満点だが。

火口のふたり(2019年製作の映画)

3.5

朝ドラアンパンの教師役瀧内公美と柄本佑の二人だけが出演する映画ということで見た。
瀧内公美は顔つきが若さや、はつらすさが足りないが、そこが魅力的だ。
心か体か、根源的欲望とは何かを問うているような映画
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バウンド(1996年製作の映画)

2.5

マフィアの情婦が、レズビアン相手と組んで金を横取りするサスペンスアクション。
セオリー通り一難去ってまた一難。美貌の二人が最後は勝つ。
途中考えられないようなミスで危機に陥るのだが、クールな二人ならミ
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さびしんぼう(1985年製作の映画)

3.5

1985年、尾道が栄えていた頃の商店街、港、坂道、寺を期待して見た。期待通りの映像だった。
ストーリーは期待していなかったが、奇想天外なさびしんぼう出現だが劇中劇のようで、これはこれでよかった。
富田
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スギメ(2021年製作の映画)

3.0

三万年前に日本列島にたどり着いた航海を再現するプロジェクト。
台湾から与那国島までついに成功。
当時の材料や道具を使って丸木舟をつくり、こいで渡る。海流を横断するのは命がけ。伴走船がついて命の危険はな
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マダムと泥棒(1955年製作の映画)

3.0

銀行強盗の5人の仲間とピュアな老婦人をめぐるドタバタ喜劇。
悪者の中にある人間味が彼らを自滅させ誰もいなくなる。
おしゃれではあるがイライラさせられる。

日本の夜と霧(1960年製作の映画)

3.5

1960年安保闘争挫折後すぐに出された映画。
大島渚がどのように見ていたか、あるいは進歩派、ニヒル派と呼ばれる人たちがどのように見ていたかが当時の空気とともに分かる。
国際学連の歌がでてくるなどは不思
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.5

ドジな韓国麻薬捜査チームが紆余曲折で大物たちを逮捕するまでをのコメディ。いろいろドジはあっても最後は勝利すると言う筋書きは安心して笑っていられる。
捜査チームは実は武術に長けていたり不死身だったりして
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朽ちないサクラ(2024年製作の映画)

3.0

桜は公安の隠語。
ストーカー殺人の犯人が公安の新興宗教内スパイだったので、隠そうとしたために起きた事件。
事件を追いかけた女性記者も殺される。これも公安の仕業というのがストーリー。
大義のためには少数
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ねこしま(2023年製作の映画)

3.0

人口の倍も猫がいるマルタ島での人とのつながり、ボランティア活動を描く。助ける人のインタビューが中心で猫そのものへのアプローチが弱い。
猫の描写は岩合さんのほうが良い。イギリスや台湾が政治的バックアップ
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レイヤー・ケーキ(2004年製作の映画)

2.0

麻薬取引グループのアクション映画。安易な展開。映像もいまひとつ。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

光と影がモチーフ。
過去に何かがあったが、今は一人だけのゆっくり流れる時間を楽しんでいる。
夜明けのたびに新しい日が来る。


古いアパートに一人住まい。公衆トイレの清掃員。
夜明けに働きに出て、夕方
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ボストン・キラー:消えた絞殺魔(2023年製作の映画)

3.8

実話に基づく映画と最初にでてくる。
1962年から約1年半の間、ボストンで75歳から下は19歳まで、計13人の女性が性的暴行を受けた上で絞殺され、連続殺人事件として話題となった。ボストン警察が犯人を特
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変な家(2024年製作の映画)

3.0

原作は謎解きの面白さがあったが、この映画はホラー優先。犬神家の一族を彷彿とさせる作り。
暇つぶしにもちょっと物足りない。

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.6

単純に笑えて楽しめる。
ヤクザの殺し合いプラス新幹線パニックプラスコメディ。
新幹線で殺人事件が起きても警察はいっこうに出てこない。乗客も騒がないというふうにありえないストーリーが逆に楽しめる。
挿入
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戦雲 いくさふむ(2024年製作の映画)

4.0

ちょっと長い。カジキ漁師のオジイの場面が多すぎると思う。
が、米軍の影に隠れて見えない自衛隊の動きがよくわかる。
2015年から8年もかけて変化を追っている。
安保法制整備以来、集団的自衛権の名のもと
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THE NET 網に囚われた男(2016年製作の映画)

4.0

ラストが良い。北朝鮮の漁師が制止を振り切って船を出し射殺される。理不尽に立ち向かう。

自由な韓国の金銭的束縛と不自由。北朝鮮の貧しさと不自由。
どちらの保安部隊は腐っている。
エンジンの故障で南に流
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人生、いろどり(2012年製作の映画)

3.5

過疎の村徳島県川勝町の女性たちが中心になって起業。料理のつま、葉っぱビジネスを立ち上げて30年。地域活性化のモデルとして、女性起業のモデルとしてたびたび取り上げられている。
コロナで一時出荷が低迷した
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ノマドランド(2020年製作の映画)

5.0

砂漠の中に作られた工業城下町が構造不況で工場は閉鎖され町は崩壊する。夫をなくした主人公は町を追われ、食を求めて、キャンピングカーで放浪の旅へ。
Amazonで始まりAmazonで終る。ハンバーガーショ
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

最後のシーンで自分はファシストではないというように、友人をファシストだと叫ぶ。ここが一番難解だった。人間の弱さいやらしさを表現したのだろうか。
幼児期に犯した殺人記憶から逃れるためにイタリアでファシス
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