映画に何を求めるかは人それぞれだと思う。
だが、入魂のドキュメンタリー映画は、どんな劇映画にも優る豊かなものを心の深いところに届けてくれる。そう思わせてくれる映画だった。
自然、歴史、言葉、人間…
飾らない言葉のやりとりに笑ったり泣いたりしながら、途中から涙がとまらなくなる。
ぎりぎりのところで思考された言葉。
「あそこをほんとにどうやって通り抜けることができたのか。死んで楽になりたかったわ。ほんとに。でも、間違いね。それは間違いよね。だけど、死んで楽になりたかった。」
「私は自分で自分を許すことにした。」
たぶん、人はそんなに立派には生きられない。
だから、人のことも受け入れられるのかもしれない。