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インサイド・ヘッド2のVisorRobotのネタバレレビュー・内容・結末

インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

TOHOシネマズ仙台で見た。公開時に1も観た。忘れもしない。当時は就活のついでに訪れた森ビルの六本木TOHOシネマズにて、夜行バスを待つ間に視聴したのだ。うまくいかない就活と重なるライリーの多感な心情……そして、エンディングで流れる全国の子供たちのパパママによるショットとドリカムによるエンディングテーマ!

感動をちょうどよくエンドロールが覚ましてくれたので、すっきりした気持ちでバスに乗った。それから早9年がたつ。いろいろなことがあった。

そんな自分の人生に対して本作はあまりにも前作と変わらない。ただの女の子ライリーの心情、心を何にたとえよう。ずっと昔の大切なイマジナリーフレンド/ポリゴンキャラクター、気持ちの暴走、ネガティブな感情も必要なのだという自己肯定、ケア映画……。

子供向けの教訓めいたストーリーのようで、本作のギャグやケア要素は完全に大人を向いており、実のところ全般を通して刺激されんとする感情は<まだまだ>といわれ続けていた「ノスタルジー」なのである。

ああ、あんなことを思春期の時に思っていたな。
ああ、こんな風に友達を傷つけたな。

よかったねライリー…涙)

と自身をライリーの保護者たるヨロコビ目線に重ね合わせてみる保護者が大半だと思うが、それって要するに「オトナ帝国」的なズブズブのノスタルジーなのである。

とはいえ、「子供のころに戻りたい」という感情は喚起させられず、感情はあんな時があったなあ程度にとどまるが。

ライリーが裕福そうな白人なのもあり、この映画を見てまっすぐ感情移入できるのってディズニー/ピクサーで働くようなトゥモローランド側の人間なんじゃないの??という疑問が浮かぶが、世界興行収入でアナ雪を塗り替えるほどの大ヒットなのであれば、やっぱりこれでいいのかなあ。
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