だいぶん『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』(2018)で、あれ見た2021年、うちの娘は既に大学生だったしこれ見た今なんて社会人デビューまであと数か月ってタイミングなんですけど、まるで他人事じゃねえ。
ってヒロインを俯瞰でとらえる感想になり、1作目見たときには漠然とした「共感」だったのに今回「共感性羞恥」の域、つまり前作とは制作サイドの視座が微妙に違うんじゃね。と感じたんですよね。
もちろんオリジナルは監督が自分の娘に接した実話がベースにあったということだし、その伝でいけばプリティーンだったヒロインが加齢にともなってより複雑な「ヒト」になって対応難儀ですわ話ではあるんですけど、これざっくりいうと「自分が子どもだったころ」に「自分が親になったころ」が加わって、考慮に入れるべき要素が倍。って子育てあるある作品じゃない?
無論ピクサーはそんな世俗の風味を漂白してエンターテイメントに仕上げてしまうわけだけど、それでも1作目に比べて理屈っぽくなっているのは、思春期ってそういうもんだし。なんつーか自分が親にかけた迷惑と、子にかけられた迷惑で差し引きゼロになってりゃいいんだけどね、このヒロインが親になった、その視点を3作目で見たい。そんな感想です。