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シビル・ウォー アメリカ最後の日のkalitanのレビュー・感想・評価

3.9
現代のアメリカ内戦という面白いアイデア。背景や経緯の詳しい説明はなく、ただ内戦下で起こりそうなシビアな場面に、長距離移動中の主人公たちが次々と遭遇する展開。恐怖、犯罪、無法、否認、狂気、などなど。

主人公たち戦場ジャーナリストは兵隊よりもアグレッシブな存在かもと思わされる。戦場では友軍の兵隊のうしろに従っていき、その兵がやられたならつぶさにその様子を撮る。それは最接近できる被写体で、恐怖にまみれながらアドレナリンが噴出する瞬間。

人間の温かさと苛烈なシビアさが交錯するストーリー。緊迫の戦闘クライマックスを経て衝撃の結末となる。情と非情の交錯が往年のアメリカ映画らしくて気に入った。

キルスティン・ダンストの曲者っぷりは健在だが、ケイリー・スピーニーが大化けする役柄で光っている。
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