類似ストーリーの映画も存在するが、本作で特徴的なのは外国人女性義勇兵の部隊であること。あまりに軽い感じで入隊してきた新兵が問題を起こす展開かと思ったら、そうではなかった。
2014年当時、ISISに参加する欧米人の若者がいるとは聞いていたが、対抗する側の義勇兵については知らなかったので検索してみた。結果、ペシュメルガ以外のさまざまな勢力で、多数の義勇兵を募集・受入していたとわかった。絵になるペシュメルガの女性兵士ばかりがメディアに取り上げられがちだけど、ちょっと偏りすぎかと思う。
本作では「ここに日本人が入ってたらかなり違和感あるかも」と思った。イスラエルの兵役経験とか、アルジェリアのイスラム過激派との接触とか、そんな関連を持つ欧米人と比較すると、日本人は遠すぎる。
しかし、当時は少なかったと思われる日本人義勇兵も、今やウクライナなどへ出かけているそうだ。
時代は変わったけれども、10年前の問題が解決したかと言えばそういうわけではなく。
映画も、あの頃はさぁ~ とのんびり回顧できるものでもなく、痛快爽快という感想だけでは、罪悪感を覚えてしまうのであった。