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ブルー きみは大丈夫のIchiroのレビュー・感想・評価

ブルー きみは大丈夫(2024年製作の映画)
4.8
<映画への一言>
今を生きている大人たちへ


<良かったこと>
・104分が一瞬に感じるストーリーの良さ
・心に刺さる言葉の数々
・俳優陣及び声優陣の抜群の演技力
・感動とコメディの掛け合いのうまさ

<悪かったこと>
・設定の曖昧さ
・邦題


<総括>
評価点だけで言えば今年No.1の作品になる可能性が高いが、賛否両論が分かれそうな作品である。
ただ、個人的には物凄く心に刺さった。
全体のストーリーとしては、主人に忘れられたIF(Imaginary Friend)の記憶を少女ビーが懸命に取り戻すために奮闘するという内容。
その主人というのは現代では大人になっており、子供の頃に描いていたIFが記憶から完全に消えると、IF自体の存在もなくなるという話である。

本作の主演ライアン・レイノルズと協力してIFの主人を探していくとが目的であるため、邦題の「ブルー」だけに焦点を置くことは間違っており、あくまで映画のメインは「IF」であるあめ、なぜ邦題がブルーであるかは1番引っかかる。
また、説明が必要な設定について触れずに進むなど視聴者側に「?」を植え付ける箇所が所々存在することも懸念される。

ここまであまり良いところを述べてきていないが、裏を返せばそれ以外は完璧でかつ美しい映画であった。
仕事で疲れて心が病んでしまったり、生きることに不安を抱えるなど、大人になったら経験することが多いが、そんな今だからこそ昔の自分を思い出すことで、「きっと大丈夫」と声をかけてくれるIFがいるはず。
この映画を見て心を救われる人が多くなることを祈るばかり。
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